2冊ともベスト10入り
完全攻略スーパーボンド

クインテッセンス出版(株)より「完全攻略スーパーボンド」という書籍が出版されました。MTAとかコンポジットレジンとかの歯科材料の総称で書籍が出版されることはよくありますが1メーカーの一つの歯科材料を題材にした書籍が出版されることは極めて稀なことです。スーパーボンドは私が大学を卒業した年と同じ1982年に発売された歯科材料で全国すべての歯科医院に必ず置いてあり、歯科関係者であれば誰もが知っているという極めて珍しいお化けのような材料です。この書籍のなかでメッシュ板を用いたスーパーボンドによる動揺歯の固定について執筆しました。20年以上前に発表したときは何の反応もありませんでしたが、それらの症例が長期に渡って安定しているということを紹介していますので今回は少しは関心を持たれるかもしれません。
根面カリエス

今日も何人もの患者さんの根面カリエスに対応しました。毎日毎日、根面カリエスの治療をしない日はありません。高齢になっても多くの歯が残っている患者さんが多くなり、唾液量の減少、甘味食品の摂取、ブラッシング力の低下などから根面カリエスを発症しています。有効な予防策は今のところなく、最近では切削充填する程でもない場合にはサホライドを塗布することが多くなっています。そのような取り組みを取り上げた記事をザ・クインテッセンス11月号に掲載しています。高齢者歯科の関係学会からは根面カリエスの予防に対するガイドラインは出ていませんの今のところどうしていいのかわかりませんが一つの策としてサホライド塗布は有効なようです。
拙著がついにトップに
論文の執筆

たまたまではありますが現在手元に2本の論文の校正原稿があります。大学の研究者でもあるまいし、街の一介の歯医者でこの事態は異常です。と言っても引き受けた自分が悪いのですが。講演会もいくつか控えていますがこの論文も含めそれぞれのテーマが違うので頭の中が混乱してしまいます。診療室では子どもの治療の横で入れ歯の治療や根管治療などとジャンルの違う治療を普通に行っていますが、いざ論文や講演の準備となるとさすがに同時進行は厳しいものがあります。論文執筆もすでに自分の為という時期は過ぎ、誰かの為になるのならと思って引き受けて書いています。講演も論文の依頼もそのうち来なくなるでしょうから、人のお役に立てるのも今が華と思って頑張らねばなりません。今年も残すところ3ヵ月ですが、こうして今年も終わっていきそうです。
書籍の売れ行き


書籍を執筆してるので売れ行きは気になるところです。最近講演会が続いているのでその先々で宣伝させていただき、その効果もあって両書とも売れ行き好調との連絡をいただいています。青本は第3刷りまでいきましたので3,000部が売れたことになり歯科医の25人に一人に購入していただけたことになります。短い時間での講演ではなかなか思いのすべてを話すことはできないので講演を聴いて興味を持たれた方に手にとっていただければありがたく思います。講演会に出席された先生方との雑談の中で「夜に一杯飲みながら読んでいます」とか「子どもが起きる前の朝に読んでいます」などと聞くとこちらの意図した通りの読み方をされているなとうれしくなります。学術書ではないのでパラパラとページをめくっていただければ何となくイメージが湧いてくるという本です。