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38年前のリン酸亜鉛セメント

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きょうはブリッジ支台歯の冠を除去して仮歯を入れてもらいました。どの歯もしっかりと付いていて、驚いたのはう蝕になった前方支台歯が舌側面で強固に付いていたことでした。後方の支台歯を除去してもセメントはしっかり付いており、38年前のリン酸亜鉛セメントは溶解もせず残っており、まさに恐るべしです。この40年間でいろいろなセメントや接着剤が開発販売されてきましたが何も変える必要はなかったのではないかと思ってしまいます。1988年開業して10年くらいはガラス練板を冷蔵庫で冷やしながらリン酸亜鉛セメントを使用していましたが今では別のセメントに変更しています。確かにリン酸亜鉛セメントの操作性は悪く、熟練が必要な材料でしたが世の中から消えるものではなかったのではないかと後悔されます。今更リン酸セメントには戻れませんが現在使用しているセメントが40年後にも無事で患者さんの口の中で機能してくれるのを祈るばかりです。

子どもたちにむし歯が多発しています

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 長引く子どもたちの自宅待機で口腔内の変化が心配されます。お家にいる時間が長くなるので食事以外で口の中に食べ物が入る機会が増え、むし歯が多発しています。お子さんの定期健診は4ヵ月ごとになっていますが今までむし歯になったことのない子にもむし歯ができていることがあり、より注意して診査をしなければならなくなっています。もう2ヵ月以上も学校に行けておらずお子さんもそのご家族も可哀想なことですが、もう少しの辛抱です、お家にいるときにも規則正しい生活を送るようにしましょう。外に出るのが心配で定期健診を先延ばしされているお子さんもいますが次の健診に来られるまでフッ素入りの歯磨剤を使ってしっかり歯ブラシを行うようにして下さい。お菓子のダラダラ食いは絶対にやめましょう。
(このレントゲン画像は内容とは無関係のものです)

舌の位置を覚えさせる

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子どもたちに正しい舌の位置や嚥下の時の動きを教えるのはとても難しく、言葉や絵で説明してもなかなか理解してもらえません。そこで舌の位置や動きをイメージしやすいように舌の指人形を作ってみました。これで舌のドラッグバッグも教えやすくなると思います。

セメント質による根尖閉鎖

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上顎洞炎まで併発していた私の左上5ですが、治療の甲斐あって見事に根尖がセメント質で閉鎖し、まったく症状がなくなりました。 自分の臨床でも感染根管ではアペキシフィケーションを目指して治療を行っていますが年齢が高くなるにしたがってセメント質の再生が起こりにくくなってしまいます。今回のように根尖部でセメント質による封鎖が起こるということは、私の身体でもまだまだ再生する細胞が作られているのだとわかりうれしくなりました。

サホライド

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我が国では数十年前から使われていて、歯が黒くなるからといって人気のないサホライドがいまアメリカで注目を浴びています。2016年7月11日の The New York timesで大々的に報道された他、多くの学会でそれを扱ったセッションが開かれてるそうです。アメリカではAdvantage Arrestという商品で2015年に知覚過敏用の薬剤として発売されましたが適用外のう蝕治療に多く使用されるようになりその効果の高さが注目されています。私の医院では開業以来臼歯部の隣接面にサホフロスとして使用しその効果を実感していますが、講演などで紹介すると「まだそんなの使っているの?」などという反応が多くあります。日本歯科保存学会からも今後は高齢者の根面カリエスなどに有効であるというポジションペーパーが出てくるようで、再びブームが訪れる予感がします。
https://www.nytimes.com/2016/07/12/health/silver-diamine-fluoride-dentist-cavities.html?_r=0

ファイバーポストの除去法は?

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ファイバーポストも保険導入されその再治療のケースも増えてきました。根管治療の成功率が100%でないためその上に装着する支台築造や冠は除去できることを前提に装着しなければなりません。今までの支台築造はメタルコアやスクリューポストでしたので除去する方法も色々とありました。しかし最近流行のファイバーポストの除去法についてはあまり妙案は浮かんできません。この症例でも再治療が必要となりましたがレジンコアを削るのも歯質との境界がわからず困難ですし口蓋根に入っていると思われるファイバーポストなどはどうやって削り取れば良いのかわかりません。穿孔などしてしまったら取り返しがつきません。厚労省のお墨付きをもらったファイバーポストですがその除去法について明確な手法が紹介されなければ無責任な治療法になってしまいます。雑誌などではファイバーポストの使い方が紹介されていますがその除去法についても特集して欲しいものです。

インプラントの種類

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多くの歯科医院でインプラント治療が行われるようになり、来院される患者さんのお口の中にもすでにインプラントが入っていることが多くなりました。このインプラントに何らかの手を加えなければならない場合に、どのメーカーのインプラントが使用されているかがわからなくて困ることがあります。それぞれのメーカーで使用されている道具やパーツが違うためで、大手のメーカーのものであればすぐにわかりますがそれ以外のものはなかなか判別がつきません。自分ひとりでは難しいため所属するスタディーグループの先生方に画像を送ってこのインプラントのメーカーを判別していただきました。さすがに頼りになる先生方ですぐにメーカーを特定することができましたが、これからこのメーカーのパーツをいくつか揃えなければなりません。パテントなどで難しい話なのかもしれませんがある程度は共通のパーツが使用できればありがたいことです。

セメント質剥離

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セメント質とはとても不可解な組織です。セメント質を理解して大学を卒業してくる歯科医はほとんどいないでしょう。抜去歯を見ても肉眼で何処にセメント質があるかもわからず、そのわりにはルートプレーニング時のセメント質の扱いなどを先輩の先生から注意されるので卒直後の歯科医は何となくわかった振りをしないと格好がつかない状況に陥ります。健全歯ではほとんど正体不明のセメント質ですがセメント質剥離など病態としてはその存在が明らかになってきます。この2枚のエックス線像は臨床的にはどちらもセメント質剥離と診断されそうですが、「こんなにセメント質は厚いのか?」という疑問もわいてきます。摘出して病理検査を大学にお願いしたところセメント質とは言い切れないという答えが返ってきました。セメント質だけ剥離することがあるのか?もう少し探ってみたいと思います。

義歯のセットが間に合わない

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ご高齢の患者さんが多く来院され超高齢社会を実感する毎日ですが、このところ義歯製作中に患者さんがお亡くなりになることや義歯装着後まもなくお亡くなりになることなどが何ケースかあり義歯の製作が一刻を争うことだということを思い知らされています。咀嚼のできないことが直接の原因ではないにしろ新しい義歯を楽しみにしていた患者さんの義歯が間に合わないというのでは申し訳なく残念でなりません。以前は海外に行くからとか転勤になるからとかでそれに間に合わせなければならないということはよくありましたが、これからは命には予定がないので一日も早く義歯をセットできるように心がけていかなければなりません。

ポスカ・エフ

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高齢の患者さんの中には唾液量が減り根面カリエスに悩まされる方が多くいます。マッサージや口の体操などのリハビリテーションで唾液量を増やすことを指導していますが最近フッ素とカルシウムが配合されたガム、ポスカ・エフが発売されたのでそのような患者さんに勧めています。カリエスは脱灰と再石灰化のバランスが崩れて発症しますが再石灰化のカルシウム供給源になる唾液が少なくなるわけですから仕方ありません。どうにも打つ手がなく少しでも効果があればという程度の期待ではありますがこのガムを勧めています。ガムの中にカルシウムが配合され、カルシウムが歯面に再沈着するのを促進するフッ素イオンが含まれているというのですから使ってみたくなります。効果を実感するには至っていませんが藁をも掴む思いで使ってもらっています。
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Author:kanahakihei
街の普通の歯科医院

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