サホライド

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我が国では数十年前から使われていて、歯が黒くなるからといって人気のないサホライドがいまアメリカで注目を浴びています。2016年7月11日の The New York timesで大々的に報道された他、多くの学会でそれを扱ったセッションが開かれてるそうです。アメリカではAdvantage Arrestという商品で2015年に知覚過敏用の薬剤として発売されましたが適用外のう蝕治療に多く使用されるようになりその効果の高さが注目されています。私の医院では開業以来臼歯部の隣接面にサホフロスとして使用しその効果を実感していますが、講演などで紹介すると「まだそんなの使っているの?」などという反応が多くあります。日本歯科保存学会からも今後は高齢者の根面カリエスなどに有効であるというポジションペーパーが出てくるようで、再びブームが訪れる予感がします。
https://www.nytimes.com/2016/07/12/health/silver-diamine-fluoride-dentist-cavities.html?_r=0

ファイバーポストの除去法は?

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ファイバーポストも保険導入されその再治療のケースも増えてきました。根管治療の成功率が100%でないためその上に装着する支台築造や冠は除去できることを前提に装着しなければなりません。今までの支台築造はメタルコアやスクリューポストでしたので除去する方法も色々とありました。しかし最近流行のファイバーポストの除去法についてはあまり妙案は浮かんできません。この症例でも再治療が必要となりましたがレジンコアを削るのも歯質との境界がわからず困難ですし口蓋根に入っていると思われるファイバーポストなどはどうやって削り取れば良いのかわかりません。穿孔などしてしまったら取り返しがつきません。厚労省のお墨付きをもらったファイバーポストですがその除去法について明確な手法が紹介されなければ無責任な治療法になってしまいます。雑誌などではファイバーポストの使い方が紹介されていますがその除去法についても特集して欲しいものです。

インプラントの種類

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多くの歯科医院でインプラント治療が行われるようになり、来院される患者さんのお口の中にもすでにインプラントが入っていることが多くなりました。このインプラントに何らかの手を加えなければならない場合に、どのメーカーのインプラントが使用されているかがわからなくて困ることがあります。それぞれのメーカーで使用されている道具やパーツが違うためで、大手のメーカーのものであればすぐにわかりますがそれ以外のものはなかなか判別がつきません。自分ひとりでは難しいため所属するスタディーグループの先生方に画像を送ってこのインプラントのメーカーを判別していただきました。さすがに頼りになる先生方ですぐにメーカーを特定することができましたが、これからこのメーカーのパーツをいくつか揃えなければなりません。パテントなどで難しい話なのかもしれませんがある程度は共通のパーツが使用できればありがたいことです。

セメント質剥離

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セメント質とはとても不可解な組織です。セメント質を理解して大学を卒業してくる歯科医はほとんどいないでしょう。抜去歯を見ても肉眼で何処にセメント質があるかもわからず、そのわりにはルートプレーニング時のセメント質の扱いなどを先輩の先生から注意されるので卒直後の歯科医は何となくわかった振りをしないと格好がつかない状況に陥ります。健全歯ではほとんど正体不明のセメント質ですがセメント質剥離など病態としてはその存在が明らかになってきます。この2枚のエックス線像は臨床的にはどちらもセメント質剥離と診断されそうですが、「こんなにセメント質は厚いのか?」という疑問もわいてきます。摘出して病理検査を大学にお願いしたところセメント質とは言い切れないという答えが返ってきました。セメント質だけ剥離することがあるのか?もう少し探ってみたいと思います。

義歯のセットが間に合わない

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ご高齢の患者さんが多く来院され超高齢社会を実感する毎日ですが、このところ義歯製作中に患者さんがお亡くなりになることや義歯装着後まもなくお亡くなりになることなどが何ケースかあり義歯の製作が一刻を争うことだということを思い知らされています。咀嚼のできないことが直接の原因ではないにしろ新しい義歯を楽しみにしていた患者さんの義歯が間に合わないというのでは申し訳なく残念でなりません。以前は海外に行くからとか転勤になるからとかでそれに間に合わせなければならないということはよくありましたが、これからは命には予定がないので一日も早く義歯をセットできるように心がけていかなければなりません。

ポスカ・エフ

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高齢の患者さんの中には唾液量が減り根面カリエスに悩まされる方が多くいます。マッサージや口の体操などのリハビリテーションで唾液量を増やすことを指導していますが最近フッ素とカルシウムが配合されたガム、ポスカ・エフが発売されたのでそのような患者さんに勧めています。カリエスは脱灰と再石灰化のバランスが崩れて発症しますが再石灰化のカルシウム供給源になる唾液が少なくなるわけですから仕方ありません。どうにも打つ手がなく少しでも効果があればという程度の期待ではありますがこのガムを勧めています。ガムの中にカルシウムが配合され、カルシウムが歯面に再沈着するのを促進するフッ素イオンが含まれているというのですから使ってみたくなります。効果を実感するには至っていませんが藁をも掴む思いで使ってもらっています。

エナメル質初期う蝕の再石灰化?

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エナメル質初期う蝕が再石灰化するという話は一般的で誰でも知っている話です。予防を中心に歯科医療を捉えている歯科医の間では当然のことのように語られエナメル質初期う蝕を切削することはタブーとして共通認識になっています。しかしそのことを自分の患者さんで経験した人はどれくらいいるのでしょうか?Googleの検索サイトで「再石灰化」で画像を検索すると私が某歯科メーカーに提供したこの写真がいくつかのサイトで使用されているのには驚きました。その他で実際にエナメル質初期う蝕のwhite spotの改善を記録した写真は知り合いのM先生の見事な症例ぐらいでほとんどでてきません。講演会や雑誌でも典型的な写真を呈示できる先生はごくわずかです。私も臨床実感としてエナメル質の改善を感じることは多くありますが医院の記録写真のなかにこのような変化の記録を見つけることは容易ではありません。なぜ歯科医は滅多に見たこともない再石灰化をさも当然あるかのようにお互い話しているのでしょうか?平滑面での再石灰化は起こっても、臼歯部の裂溝内での再石灰化などは起こるはずがないと思っていますが原子分子レベルで研究する基礎系の科学者の論文にもそのような内容のものを目にするようになりました。何とかこの臨床家の誤解を解いていかなければHidden Caries で困る方が増えていってしまいます。

初期う蝕用バー

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現在、小窩裂溝の初期う蝕や隣接面う蝕に使用しているバーです。すべて松風製でMiCDダイヤセットにSF204をプラスしています。特に裂溝底部の状態を把握するためにはSF204が有効です。尖端が細くデリケートにできているので5倍速コントラにフェザータッチで使用しますがその分エナメル質の削り過ぎも起きません。

歯型彫刻2

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歯型彫刻に関するする教材が集まってきました。昔はこんなに丁寧な手順を示す模型はありませんでした。手取り足取りが良いかどうかはわかりませんがこの通りに進めれば上手くできそうな気がします。

歯型彫刻

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技工士をインストラクターに院内で歯型彫刻の練習を始めました。我々の時代の歯科医師国家試験には実習試験があり、歯型彫刻があったので学生時代にかなり頑張って歯型彫刻の練習をしました。そのことは学生時代に勉強したことのなかでも最も臨床に役立っていることだと思います。最近は国家試験での実習がなくなり教育の中でも石膏棒での歯型彫刻はなくなったそうです。その影響かTEKやCRの形態がなかなか上手くいきません。国家試験は難しくなり大学教育の質も変わってきているようですが臨床の現場で歯科医として何が大切なのか教育の中でも考えてもらわなければなりません。
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Author:kanahakihei
街の普通の歯科医院

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