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光学印象でリンガルアーチ製作

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現在すべての床矯正装置製作を光学印象で行っています。しかしリンガルアーチやQH・BHの製作時にはバンドを装着した状態で印象採得を行ってバンドが入った石膏模型を作る必要があるので従来通りアルジネート印象を行っていました。なんとかならないか試行錯誤をし、バンドが入った状態と入っていない状態の光学印象を採得することでリンガルアーチが製作できるようになりました。手間がかかるので印象採得に問題のないお子さんでは従来通りでいきたいと思いますが、嫌がる子には光学印象で済むようになりました。

拡大床治療について

当院で拡大床治療を受けられた患者さんからの紹介で歯並びの相談で来院されるお子さんが多くいます。拡大床治療はすべてのお子さんにできる治療ではありませんので残念ながら治療に至らない場合もあります。せっかく来院していただいてもご希望にお答えできないこともあるので事前に当院での拡大床治療についてお知らせしたいと思い、「拡大床治療」についてのページを当院でホームページに追加しました。これから拡大床治療を始めようとお考えのご家庭では、診療の申し込みをされる前にお読みいただければと思います。

歯周病の分類

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アメリカ歯周病学会、ヨーロッパ歯周病連盟より公表されている歯周病の分類に対して日本歯周病学会からだされている対応表です。歯周病をグレードとステージに分けるという考え方ですがこれはまさしく同じスタディーグループ火曜会で活動してきた千葉先生が以前から提唱してきた分類そのままです。千葉先生は歯周病患者を捉えるときにを罹患度、進行性、回復力で考えると20年前から言ってきました。とてもわかりやすい考え方ですので火曜会の若手もその考えに沿って治療を組み立てていますがやっと時代が追いついてきたということでしょうか。いままでも知っている人は知っているが知らない人は知らないという考え方でしたがアメリカやヨーロッパの人が言うと一斉にそちらになびくという日本人の情けなさです。さすがは会を代表する千葉先生です。

38年前のリン酸亜鉛セメント

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きょうはブリッジ支台歯の冠を除去して仮歯を入れてもらいました。どの歯もしっかりと付いていて、驚いたのはう蝕になった前方支台歯が舌側面で強固に付いていたことでした。後方の支台歯を除去してもセメントはしっかり付いており、38年前のリン酸亜鉛セメントは溶解もせず残っており、まさに恐るべしです。この40年間でいろいろなセメントや接着剤が開発販売されてきましたが何も変える必要はなかったのではないかと思ってしまいます。1988年開業して10年くらいはガラス練板を冷蔵庫で冷やしながらリン酸亜鉛セメントを使用していましたが今では別のセメントに変更しています。確かにリン酸亜鉛セメントの操作性は悪く、熟練が必要な材料でしたが世の中から消えるものではなかったのではないかと後悔されます。今更リン酸セメントには戻れませんが現在使用しているセメントが40年後にも無事で患者さんの口の中で機能してくれるのを祈るばかりです。

子どもたちにむし歯が多発しています

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 長引く子どもたちの自宅待機で口腔内の変化が心配されます。お家にいる時間が長くなるので食事以外で口の中に食べ物が入る機会が増え、むし歯が多発しています。お子さんの定期健診は4ヵ月ごとになっていますが今までむし歯になったことのない子にもむし歯ができていることがあり、より注意して診査をしなければならなくなっています。もう2ヵ月以上も学校に行けておらずお子さんもそのご家族も可哀想なことですが、もう少しの辛抱です、お家にいるときにも規則正しい生活を送るようにしましょう。外に出るのが心配で定期健診を先延ばしされているお子さんもいますが次の健診に来られるまでフッ素入りの歯磨剤を使ってしっかり歯ブラシを行うようにして下さい。お菓子のダラダラ食いは絶対にやめましょう。
(このレントゲン画像は内容とは無関係のものです)

舌の位置を覚えさせる

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子どもたちに正しい舌の位置や嚥下の時の動きを教えるのはとても難しく、言葉や絵で説明してもなかなか理解してもらえません。そこで舌の位置や動きをイメージしやすいように舌の指人形を作ってみました。これで舌のドラッグバッグも教えやすくなると思います。

セメント質による根尖閉鎖

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上顎洞炎まで併発していた私の左上5ですが、治療の甲斐あって見事に根尖がセメント質で閉鎖し、まったく症状がなくなりました。 自分の臨床でも感染根管ではアペキシフィケーションを目指して治療を行っていますが年齢が高くなるにしたがってセメント質の再生が起こりにくくなってしまいます。今回のように根尖部でセメント質による封鎖が起こるということは、私の身体でもまだまだ再生する細胞が作られているのだとわかりうれしくなりました。

サホライド

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我が国では数十年前から使われていて、歯が黒くなるからといって人気のないサホライドがいまアメリカで注目を浴びています。2016年7月11日の The New York timesで大々的に報道された他、多くの学会でそれを扱ったセッションが開かれてるそうです。アメリカではAdvantage Arrestという商品で2015年に知覚過敏用の薬剤として発売されましたが適用外のう蝕治療に多く使用されるようになりその効果の高さが注目されています。私の医院では開業以来臼歯部の隣接面にサホフロスとして使用しその効果を実感していますが、講演などで紹介すると「まだそんなの使っているの?」などという反応が多くあります。日本歯科保存学会からも今後は高齢者の根面カリエスなどに有効であるというポジションペーパーが出てくるようで、再びブームが訪れる予感がします。
https://www.nytimes.com/2016/07/12/health/silver-diamine-fluoride-dentist-cavities.html?_r=0

ファイバーポストの除去法は?

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ファイバーポストも保険導入されその再治療のケースも増えてきました。根管治療の成功率が100%でないためその上に装着する支台築造や冠は除去できることを前提に装着しなければなりません。今までの支台築造はメタルコアやスクリューポストでしたので除去する方法も色々とありました。しかし最近流行のファイバーポストの除去法についてはあまり妙案は浮かんできません。この症例でも再治療が必要となりましたがレジンコアを削るのも歯質との境界がわからず困難ですし口蓋根に入っていると思われるファイバーポストなどはどうやって削り取れば良いのかわかりません。穿孔などしてしまったら取り返しがつきません。厚労省のお墨付きをもらったファイバーポストですがその除去法について明確な手法が紹介されなければ無責任な治療法になってしまいます。雑誌などではファイバーポストの使い方が紹介されていますがその除去法についても特集して欲しいものです。

インプラントの種類

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多くの歯科医院でインプラント治療が行われるようになり、来院される患者さんのお口の中にもすでにインプラントが入っていることが多くなりました。このインプラントに何らかの手を加えなければならない場合に、どのメーカーのインプラントが使用されているかがわからなくて困ることがあります。それぞれのメーカーで使用されている道具やパーツが違うためで、大手のメーカーのものであればすぐにわかりますがそれ以外のものはなかなか判別がつきません。自分ひとりでは難しいため所属するスタディーグループの先生方に画像を送ってこのインプラントのメーカーを判別していただきました。さすがに頼りになる先生方ですぐにメーカーを特定することができましたが、これからこのメーカーのパーツをいくつか揃えなければなりません。パテントなどで難しい話なのかもしれませんがある程度は共通のパーツが使用できればありがたいことです。
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Author:kanahakihei
街の普通の歯科医院

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