床の拡張DIY
バースタンドの加工

歯を削合する器材に何を使用するかは術者によって好みが違っています。世の中ではタービンを使用する先生が多いためか市販されているバースタンドはタービンバーの入るホールの方が多いのが普通です。私はコントラハンドピースを使用する機会が多くタービンと半々くらいの比率で使用するので市販のバースタンドでは使い勝手がよくありません。今回、すべての診療台のバースタンドを変更しようと思い金属製でしっかりした素材のものをと色々と探しましたが良いものが見つからず、「無ければ自分で作ろう」の精神で市販のバースタンドを加工することにしました。金属に穴を開けるためにしっかりしたボール盤を購入し、タービン用の30穴の小さいホールを注油しながら2.5ミリに拡大し、タービンバーとコントラ用バーが同数入るようにしました。8個のバースタンドを加工したので全部で240穴を開けたことになり思ったより大変な作業になりました。ボール盤の使用は初めてなので汗をかきながら慎重に行いましたがその姿は町工場の職工さんのようです。これで快適に使用できるバースタンドができましたが、この作業の為に購入したボール盤に今後の出番は当分なさそうです。
ゴミ入れ
便利な電動ドライバー

電動のドライバーというとある程度の大きさがあり、狭いところには使いにくいところがありました。最近普通のドライバーの大きさで電動式というものを見つけ使用していますがこれがとても使い勝手が良く、診療室内のDIYに活躍しています。価格も3,500円程度とリーズナブルです。
Vesselの電ドラボール
キャビネットに取手を付ける
キャビネット交換


上階からの水漏れ被害で水を被ったキャビネット2個が異臭を放つようになり使用できなくなってしまいました。以前使用していた贅沢にも全部がスティールでできていた歯科用キャビネットはすでに廃番になってしまい再購入できず、仕方なく木製のキャビネットに買い換えました。しかし今までどこでもマグネットで色々と付けられていたキャビネットが木製に変わったことで何も取り付けられなくなり困ってしまいました。そこでスティールの板を取り寄せ、キャビネットの背面に取り付けることで今までマグネットで取り付けていた物を配置できるように改造しました。水漏れ事故の補償問題は何も解決せず、こちらの出費ばかりがかさみますが不潔な器材は使用できないので自分で何とかするしかありません。
網戸の設置

写真では良くわかりませんが休診の日に網戸の設置工事を行いました。緊急事態宣言も解除されましたがウイルスがいなくなったわけではなく治療薬やワクチンができなければ安心することはできません。換気をすることが飛沫を滞留させないのに一番効果があることがわかっていますが、診療室のあるテナントビルがそのような仕様になっていないので網戸のない突き出し窓を開けるとこの季節、蚊やハエが入ってきて困っていました。開閉用の太いケーブルが付いているのでどのようにそれを避けるのかが問題で今回はマジックテープを多用して中央にケーブルの通る穴をあけて製作してみました。全部で9枚の窓に装着したので大変な作業になりました。機能的には十分な出来ですが仕上がりが今ひとつ美しくなく満足できませんのでもう一度設計し直してみたいと思います。
今年の手帳に予定を書き入れていた時、5月、6月は毎週末にセミナーが予定され休みのない大変な2ヵ月になるなと思っていました。特に今日の木曜日は学校健診の日になっていましたがそれも無くなりまったく違う何にもない2ヵ月です。コロナさえなければこんな何も予定のない毎日もとても充実して心地よいものです。
フェイスシールドのバージョンアップ




フェイスシールドをバージョンアップしました。すべてダイソーで材料を調達して組み合わせるだけでなかなか立派なフェイスシールドが完成しました。何と言ってもダストホルダーを組み込むことが今回の目玉で、顔とシールドの距離感が良くメガネに装着するよりも圧倒的に使いやすくなりました。また吸盤でシールドに吸着させるので高さを調節でき下を向いたときに胸に当たらないようにできます。製作時間は10分程度で費用は300円チョット、ドクターと衛生士全員が装着できるように準備しました。
追記:フェイスシールドとヘッドパットをダストホルダーについていた吸盤でつけていましたが外すときに外れてしまうのでシール付のマジックテープを双方に貼って止めるように改善しました。
フェイスシールド




平塚のMT井先生に教えていただいて簡易型のフェイスシールドを製作してみました。レントゲンフィルムのシートがないのでプラスチック製のA4ハードケースを使用しそこから2枚のフェイスシールドを製作してみました。ハサミで切断して滑り止めテープを貼ってメガネにクリップでとめるだけです。真ん中にシールでも貼ると格好良くなります、というか表裏がわかるようになります。少し重くなるのが難点ですが切削するときにメガネに簡単に装着することができます。MT井先生のHPにはもっと色々な作り方が出ているので是非ご覧になって参考にして下さい。最近、お店や診療所で非接触型の体温計の需要が増えていてなかなか手に入らないようですがAMAZONではなく、YAHOOか楽天市場でお店に在庫を確認してから注文すると手に入りやすいようです。体温を測定すると患者さんも我々も少しは安心です。
マイクロモーターの改造




あるルートの提供品として手に入ったマイクロモーターでしたが開封してみるとユニットのタービンホースに接続して使用する構造になっていて、期待してた訪問診療には使えないものでした。当院で使用しているヨシダ製のタービンホースともカップリングが異なっていてどうしたものかと思っていました。しかしスイッチのON/OFFくらいはなんとかできるのではないかと思い、分解して配線を確認することにしました。エアーの圧でON/OFFが切り替わるようになっていたので、それを壊して中を確認しましたが残念ながらどこをつなげばONになるのか簡単にはわかりません。半ば諦めていたところ、たまたまドライバーがどこかに触れた瞬間、マイクロモーターが回り始めました。それをどこだ!どこだ!と何とか探し出してON/OFFの端子を見つけてからの作業はトントン拍子で進みました。エアーのカップリングを除去して電気プラグに置き換えて配線ハンダ付けを行い、フットスイッチでON/OFFができるように改造しました。見事に40,000回転でマイクロモーターが回転した瞬間は一緒に手伝ってくれた林先生と大喜びしました。タダより高いものはないいと云い、まさにその通りの苦労となりましたがこの達成感は何ものにもかえがたいものがあります。携帯用のマイクロモーターの回転数は30,000回転以上のものはなかなか見つからないので、このマイクロモーターは訪問診療先で大いに活躍してくれるものと期待しています。