マイクロモーターの改造




あるルートの提供品として手に入ったマイクロモーターでしたが開封してみるとユニットのタービンホースに接続して使用する構造になっていて、期待してた訪問診療には使えないものでした。当院で使用しているヨシダ製のタービンホースともカップリングが異なっていてどうしたものかと思っていました。しかしスイッチのON/OFFくらいはなんとかできるのではないかと思い、分解して配線を確認することにしました。エアーの圧でON/OFFが切り替わるようになっていたので、それを壊して中を確認しましたが残念ながらどこをつなげばONになるのか簡単にはわかりません。半ば諦めていたところ、たまたまドライバーがどこかに触れた瞬間、マイクロモーターが回り始めました。それをどこだ!どこだ!と何とか探し出してON/OFFの端子を見つけてからの作業はトントン拍子で進みました。エアーのカップリングを除去して電気プラグに置き換えて配線ハンダ付けを行い、フットスイッチでON/OFFができるように改造しました。見事に40,000回転でマイクロモーターが回転した瞬間は一緒に手伝ってくれた林先生と大喜びしました。タダより高いものはないいと云い、まさにその通りの苦労となりましたがこの達成感は何ものにもかえがたいものがあります。携帯用のマイクロモーターの回転数は30,000回転以上のものはなかなか見つからないので、このマイクロモーターは訪問診療先で大いに活躍してくれるものと期待しています。
エアー取り出し口増設


クリーニング時のステイン除去にはラバーカップやブラシを使用していましたが数名の患者さんから「粉を吹き付けてヤニを取る機械はないんですか」と言われることがありました。以前には使っていたこともありましたがあまり良い印象も無かったのでとっくに廃棄処分となっていました。しかし最近の機械は性能が良いと聞いていたので先日のデンタルショーで試してみました。確かに性能は改善されており使い勝手も良さそうでしたがエアーを別ルートで引いてこなければならず諦めようと思っていたところ担当者が簡単な増設法を教えてくれました。それなら自分でもできそうだったので早速商品を注文することにし、増設に必要な器材は「モノタロウ」で調達してものの5分で簡単にエアーを分岐させて取り出し口を増設することができました。
棚の設置
電気工事
訪問診療用の按頭台
みんなでDIY
コードレスLED照射器

ユニットごとに壁掛けで設置してあったハロゲンランプの光照射器も古くなりLED光照射器に代わってきました。今回購入したのはコードレスのものですが、本来コードレスなので普段は充電台の上に置いておき、使用するときにそこから持ってくるということを基本に考えられているようです。残念ながら今回購入した照射器の充電台は壁掛けにできない設計です。私としては診療中は今まで通り各ユニット横に壁掛けにしておきたいので、どうしようか考えていたところ技工士のアイディアで浴室にあるシャワーホルダーが使えるのではないかということになりました。早速光照射器を持ってホームセンターに行きサイズの合うものを購入して設置しました。シルバーの色合いが生活感があって何ともいえません。
2段から3段に

開業時に購入したキャビネットです。当時は外科用器具の保管庫として使用していましたが滅菌システムの改変から外科器具は滅菌パックに入れて別の棚に移動し印象用トレーの保管庫として使用するようになりました。最近トレーの置き場所がないというスタッフの意見から新しいキャビネットの購入を考えました。カタログを数社から取り寄せるとどれも似たり寄ったりで26年前の開業当時と同じものもまだ販売されていました。馬鹿らしくて購入する気も失せてしまいましたので2段しかなかったフックの列を3段に増設しました。フックの長さも3割増しに長くしたのでストックできる量が格段に増えました。素人にできる金属加工には限界がありますが数千円の材料代で済みました。
ゴシックアーチ描記板

医院の近くにある患者さんの工場でゴシックアーチ描記板を2,000枚製作していただきました。当初は真四角の正方形のものを作ろうと思っていましたが火曜会丸艦長から指導が入り、典型的な台形のものに設計をし直し発注しました。その分製作費が1枚あたり10円程高くなりましたがそれでも1枚100円以下に収まり「歯科用」で売られているものとは一桁二桁違う金額です。トレーサーの製作法は前回紹介しましたが、これがなかなか難しくタップ切りに書いてある下穴ドリル径よりも0.2ミリ太いものを使用した方がよさそうです。指定の下穴径ドリルを使用するとタップを切る途中でタップドリルが折れてしまうことがあります。また下穴ドリルをあけるときやタップを切るときに板と垂直に行わないと斜めにピンが立ってしまいます。